創業当時(約100年前)の硝子戸をそのまま使った玄関は、伝統と歴史を受け継いだ意思表示です。 モダンな雰囲気ではありませんが、日本人の心が休まるような‘和’の空間が広がっています。 ※平成19年11月 「第22回豊の国木造建築賞」にて最優秀賞受賞。
落ち着いた色合いの茶房には、先代が心酔していた備前焼の人間国宝である藤原啓氏の書をかけています。また、材質は茶室に使われる青杉を使い、壁板にはリニュアル前の欅の廊下を使用。
日本の文化を大切にする当館らしく、懐かしくも日本らしい書物を揃えています。 湯あがりに、そんな本のページをめくりながら、こちらでしばしの休息を。
先代たちの心と丸長の伝統と歴史を、この硝子戸とともに受け継ぎました。 「丸長旅館」という文字や、今では珍しくなった波打ちガラスが時代を感じさせてくれています。
廊下は畳を敷き詰めています。 素足で、畳廊下や階段の柔らかさを感じてください。 またスリッパで歩く音は聞こえず、小さいながらもお部屋の前をあるく足音は気にならないでしょう。
よく見ると凝った細工の欄間をよくみかけると思います。 これは、木造3階建ての旧館時代の欄間を使用しています。 昔の職人さんの技術の高さに恐れ入ります。