「豊かな人権教育の創造」実践交流会&長野県同和教育研究大会

実施内容

1 日時  2023年8月4日(金) 

2 場所  長野市生涯学習センター4階 大学習室2・3

3 主催  公益社団法人全国人権教育研究協議会(全人教)
      長野県同和教育推進協議会(同推協)

4 共催  長野県教育委員会

5 後援  長野県 長野市教育委員会

6 参加者 全体数199人(参加者163人 講師・スタッフ等36人)

7 開会式 同推協挨拶(中村会長) 全人教挨拶(友兼理事)
      長野県教育委員会挨拶(米沢教育次長)

8 行政説明
「人権教育を取り巻く国の動向等について」
 文部科学省児童生徒課指導係 櫻井さん
<参加者からの感想の一部>
・人権教育の法的な位置づけや概要について理解が深まった。このような法的な根拠のもとに各教育機関や現場での人権教育が行われていることがよくわかった。
・時代に合わせて新しく追加された部分を知ることができた。

9  実践報告   
①報告「『ぼくは、ぼくの話し方で』~吃音の理解のための『あけぼの』教材作り~」
報告者:田玉さん (長野県 千曲市立屋代小学校)
概 要 :吃音について、周囲への理解を広げていくとともに、当事者の子が自分の話し方で大丈夫だと実感することが大切という認識が広がっている。それに呼応する教材の提案。
<参加者からの感想の一部>
・ありのままの自分でいられる環境の大事さを学んだ。吃音に対する認識が甘かったので、子どもに寄り添えるよう勉強したい。
・「吃音等の障害に対して、まわりからいわれたりすることから嫌な気持ちになる」という言葉が印象的だった。
・医学モデルから社会モデルという考えについて、具体的な事例をもってより深く理解出来た。
・学校・園の当たり前が、教員が「障害」をつくっていないか、考えさせられる報告だった。
②報告「もっと話したい。再見(ザイジェン)!」
報告者:川村さん(三重県 四日市市立富洲原小学校) 
概 要:『教育的に不利な環境のもとにある子ども』たちがおとなになったときに、どのような力をつけていけるかを学校全体で探ってきた。その中で外国につながりのあるAに対して実践を通してAが変容してい取り組んできたことを報告。
<参加者からの感想の一部>
・学校現場では見えていないことがあるという考えに立ち、背景を知り、本人や保護者と話を積み重ねていくこと、「当たり前」に立ち止まって考えること、その大切さを考えさせられた。
・Aはもちろん、Aを取り巻く集団が自分や周りを大切にし、おかしいことはおかしいと考えられるよう成長していると感じた。

10 記念講演
演題:「今、人権教育とは ~全人教結成70年のあゆみから~」
講師: 古川 正博 さん
  (公社)全国人権教育研究協議会 前事務局長
  第74回全国人権・同和教育研究大会共同開催実行委員会 事務局長
  大阪市人権教育研究協議会 研究部顧問、大阪市立中学校 元教員
<参加者からの感想の一部>
・軽妙な語り口、ギターと歌声、何より生き方に感動した。
・目の前の現実から逃げない姿に心を動かされた。+
・その時々を反映した歌を交えての講演が楽しく考えさせられるものだった。差別の壁がどんなに高くても、人と人が分かり合い、取り除くことができると信じる。
・同和教育はすべての子どもを大事にしてくれる。全ての人を大事にしていきたい。

11 映画「かば」
  7年超の製作期間を経て、実在の中学校教師と生徒を描き、全国各地で大きな反響を呼んでいる。
<参加者からの感想の一部>
・誰もが幸せになる権利をもっていること。今まで気づかぬふりをして生きてきたことはなかったかと考えさせられた。全力でぶつかり合うこと、ふれあうこと、かば先生や教師たちの姿が素晴らしかった。最後の笑顔がよかった。良い映画だった。
・教師の先入観や思い込みによる判断ではなく、一人一人の子どもと向き合って取り組んでいくことが大切。教師は子どもたちを教えていると思っているが、本当は子どもたちに教えられている。
・どの子もそれぞれの苦しさをもって生きている、そのことがしっかり伝わる作品。現役の先生方にぜひ見てほしい。とても感動した。
・教師って、魅力ある仕事だと今一度思い出させてくれた。

 

同和教育長野No.531(表 同和教育長野N0.531(裏