< スコーン 本当に美味しいの!?! >

前回のコラムで“クリームティー”になくてはならない、ティーフーズ(紅茶のお茶受けの食べ物)としてスコーンの事を述べましたが。今回、もう少し「スコーン」についてお話します。
というのも、本当にたくさんの人が、我が家でスコーンを食べて口にする事が、“スコーンて、こんなに美味しいんですね!!?”という言葉なんです。という事は、こんなに美味しい食べ物を皆、食べていないんですね・・・。残念・・・!

私がはじめてスコーンを食べたのは、もう30年以上も前(年が分かってしまうかな)、学生の時に留学していたオーストラリアのホームステイ宅でした。ティータイムや、週末の朝にパンが無い時にホストマザーが、さっとスコーンを焼いて、家族皆で熱々にバターやジャムをつけて食べました。小麦粉の生地の焼ける何とも香ばしい、フンワリと甘い香りに、うっとりと幸せな気分になりながらも、“こんなに簡単にパンみたいな物が焼けるんだ!?!”と驚き、作り方を何回も教えてもらいました。

スコーンはもともとは、スコットランドが発祥の地といわれる、小麦粉を焼いたパンのような物です。イースト菌や酵母菌等を使わずに、ベーキングパウダー等を入れて作るので“クイック・ブレッド”と呼ばれる焼き物に分類されます。昔は、英国の家の台所には暖炉を大きくしたような炉があって、そこに鍋や、鉄の板をつるして調理をしていました。スコーンも、始めはグリドルという厚い鉄の板の上で大きなパンのように、丸く作って焼かれていました。それがだんだん小さく、丸く作られるようになり、今のように、丸い型で抜いて焼くようになりました。

小麦粉とベーキングパウダーに、少量のバターを細かくなるようにすり混ぜて、砂糖少々とミルク(又はミルクと卵の混ぜもの)を加えて、生地にして、丸型で抜いて高温のオーブンで10〜15分焼くだけ。作り初めから、20〜30分でできますが、それにクリームと苺ジャムを添えて食べると、口の中で、小麦粉の風味と、クリームと苺ジャムが溶け合って、本当に幸せな美味しさになります。この様にスコーンは、熱い焼きたての物、又は暖かい物を、バターか、クロテッドクリーム、(我が家ではクロテッドクリームが無い時は生クリームにほんの少々砂糖を入れて、ボッタリするくらい泡立てたものを代用)、それに苺ジャムを付けて食べます。

もしお家でスコーンが作れなくても、買ってきた物を電子レンジか、アルミホイルに密閉してオーブントースターで少し温めて、クリームかバターとジャムをつけて食べてみてください。ちょっとは違う味わいがするはずです。でも本当の事を言えば、出来たての手作りスコーンの、その美味しさを、紅茶と共に是非味わっていただきたいです・・・!!


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