Pseudophillipsia spatulifera | |
シュードプィリップシア スパチュリフェラ |
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ペルム紀叶倉統 |
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気仙沼で採集される三葉虫で最も多いのが本種である。上八瀬産のものが有名で長い間 P.obtusicauda と呼ばれ、気仙沼産のPseudophillipsia は全て同種に統一されて考えられていた。 しかし後年標本が蓄積されるとともに再検討が行われ、少なくとも4種に細分化されている。 今日、複数の産地でPseudophillipsia の多産が知られるようになり これまでのP. spatulifera とは同一に出来ないであろう大型のものも採集されるようになった。 下記のPseudophillipsia sasakii も含め、更なる再検討も必要ではないかと思われる。 |
Pseudophillipsia(Nodiphillipsia) sasakii について
Subfamily Ditomopyginae ( ディトモフィジ亜科 ) |
中部二畳系叶倉統合地沢階 |
気仙沼市月立字表松川穴淵 |
穴淵は古くから知られた叶倉統の化石の宝庫である。石灰質を含んだ砂質頁岩からは まさに佃煮状になった豊富な動物群が見出され、また松葉石の産地としても知られている。 この化石は穴淵の沢の上流を叩いていたとき拾ったものである。 体を丸めた完全体だったが雄型は残されていなかった。 この唯一の標本が新種としてモノグラフに記載されている。 ただ、今日思うに 摩滅した唯一つの標本で新種を掲げるには やや強引だったのではないだろうか? 私は、現在では本撞はPseudophillipsia spatulifera のシノニムであろうと考えている。(2003.10.8) この付近は合地沢階でも上部に当たり、沢の左側はすでに岩井崎階に相当すると思われる。 その境界付近で Pseudophillipsia spatulifera の完全体を含んだ密集塊を得たことがある。 沢の左側ではAmpulliglabella spp.が産し Pseudophillipsia は、むしろ稀である。 |
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