December 1999
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Diary 2000
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Augest 1999
September 1999
October 1999
November 1999
December 1999
 

12月1日(水)晃生ショー劇場
12月2日(木)奈良スターミュージック
12月4日(土)DX東寺
12月10日(金)晃生ショー劇場
12月11日(土)ナニワミュージック
12月11日(土)大阪東洋ショー劇場
12月15日(水)関西ニューアート
12月15日(水)神戸第一劇場
12月17日(金)晃生ショー劇場
12月18日(土)DX東寺
12月18日(土)ナニワミュージック
12月24日(金)奈良スターミュージック
12月24日(金)DX伏見
12月29日(水)関西ニューアート
12月30日(木)関西ニューアート


1999年12月1日(水)晃生ショー劇場

1.初音風花さん
2.河村紀香さん
3.素人ステージ
4.虹歩さん
5.結城エレナさん
6.素人ステージ

3回目の4から4回目の5まで観劇。

初音風花さん
ダンスのときの笑顔がますますパワーアップしたように見える。
少し恥じらいを感じさせる部分もあるが、今の風花さんにはそれがまさにピッタリという感じがする。
ベッドでの大人びた表情も実に様になっていて、ふとした表情がドキッとさせるような魅力を感じさせる。
表情自体に「作った」という感じが全くなく、自然にその表情が現れたような印象を受ける。そのため、アピール度も高いように思う。

河村紀香さん
拝見するのは、9月下旬の奈良以来。前半のダンスは奈良で拝見したのと同じだが、肩をまわすような振りなどを見ていると、あの時以上にこのダンスが体になじんできている感じがする。また、曲自体のノリもよいが、さらにこの踊り子さんの笑顔によって、より楽しさが増す感じがある。
ベッドは曲や振りは変更されていたが、ベッドの後半にアップテンポな曲を使うなど構成は似ている。そのアップテンポなところはカッコイイ感じもする。

虹歩さん
ピンクのビキニに羽をあしらった衣装。
CUTEという言葉はこの踊り子さんのためにあるのではないかと思った。
前半のダンスは、そのCUTEさにピッタリであり、一方、ベッドでは優しく美しい。腕伸ばした状態で体の横から頭の上にあげていき、頂点のところで手首を回転させて体の前に下ろしてくる振りは何度か見せていたが、絶品である。
最後にはなにか真綿のようなもので場内をやさしくくるむような空気につつまれた感じがした。
ポラのときの応対などを見ていると、この踊り子さんのような人が恋人だと、さぞ楽しいデートができそうだと(勝手に(^^;)想像したりもした。

結城エレナさん
この踊り子さんのお顔は個人的に好みである(キレイ系)。
振りの出来具合は覚えたことを一生懸命やっている感じを受けるが、すました表情で決めようという意識は高いように思う。

素人ステージ
3番目と6番目は、3人の素人さん(同じ方々)が演し物を変えて登場。3番目はタッチ&オープン、6番目は3人でパラパラダンス(4回目は宴会だったようだ)。
パラパラダンスはそんなに難しい振りではないが、なかなかよく合っていたように思うし、また逆に、三人三様の個性というものも感じさせていたように思う。

Report No.46

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1999年12月2日(木)奈良スターミュージック

1.神田優子さん
2.秋野かなえさん
3.姫乃さん
4.SASORA・さん
5.寿美さくらさん
6.桃色夏生さん

3回目の5の途中から最後まで観劇。

神田優子さん
クールで奇麗な踊り子さんである。
ダンスはとてもカッコいい。また、ベッドでもうっとりと見つめてしまいそうになるほど美しいいが、その薄目を開けた表情を見ているとふっと気が遠くなるような感覚を覚える。

秋野かなえさん
先週DX伏見で拝見したばかりの、ほのぼのとした感じの踊り子さん。
ベッドでの体育座りポーズやタッチでは、この踊り子さんのほのぼのとした感じがよく伝わっている。

姫乃さん
隣のお姉さん的な親しみやすさを感じる。
この劇場の集約度の高さもあいまって輝きを増しているようにみえる。
また、ベッドではやや華奢に見える体をくねらせ情感豊かに演じているところも、自然と心の中に受け入れられるような気がして、心地よかった。

SASORA・さん
黒のジャケットとスラックス、中には赤いシャツ。
11月中旬の八光ではいろいろあったようでブリブリだったが、今日のは11月上旬に伏見で見たステージの短縮ベッドバージョンである。
少しお客さんの動きを見てしまうきらいがあって、顔の方向が定まらない時がある。そのためか、ダンスは少し散漫な印象がないわけではない。しかし、今日のベッドは非常にまとまりがよく、この踊り子さんがイメージしているものをエッセンスにしてギュッと凝縮したようなものになっているのではないかという気がした。

寿美さくらさん
紫の和服で始まる日舞と花電車。日舞は、首のかしげ方ひとつとってみても様になっていてスバラシイ。
花電車では、劇場にいたお客さん全員をかぶりつきに引き寄せていた(意識だけでなく、実際にかぶりつきに全員集まってきていた)。さくらさんの軽妙なおしゃべりも交えて、実に楽しい。また、劇場にいたお客さん(特にお父さんが多い)も、このステージを心から楽しんでいるような気がして、ほほえましい感じがした。

桃色夏生さん
最初は紫のチャイナドレスと扇。このステージを見るのはすでに3回目になる。 このステージは曲毎に少しずつ表情を変えているように思う。
1曲目は、大きな扇を優雅に振って、しっとりと美しく優しさをたたえた感じを受ける。 2曲目は、赤いセパレートのボンデージ系の衣装で、本舞台上で椅子を使ってのダンス。ここでは、より洗練された美しさを強調している。 3曲目は、衣装の胸元をガバッと開いて自分で胸に腕をやる振りや、指をなめる仕種、また上目がちな視線が、妖しくハードな雰囲気をより強くする。 4曲目は、一瞬にして表情を変え、再びしっとりと妖麗なベッドを演じている。
今日の夏生さんは特に美しく感じた。ボクの最初のストリップ観劇で拝見したときの感覚を思い出した。あのときも、白い肌が赤い照明に照らされて物凄く綺麗に感じたが、今日はそれを彷彿とさせる。また、4回目の2曲目の本舞台上でのダンスのときの照明は、ミラーボールの光をスパイスにして、赤いスポットライトを動かさずに本舞台上の夏生さんを照らすシンプルなものであったが、その照らされたところだけがボッと浮き出させて幻想の世界に見えるような感じがした。

その他
椅子が新調されてました。固定の一本足は以前と同様ですが、背もたれと座面が一体になっていて、背もたれは少し大きくなった気がする。クッションもちょうどよく、なかなか座りごこちがよかったです。

Report No.47

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1999年12月4日(土)DX東寺

1.沙羅さん
2.佐藤晃子さん
3.素人ステージ
4.川村美沙さん
5.綾瀬ナナさん
6.七海さやかさん
7.雅麗華さん

1〜2回目を観劇。

沙羅さん
淡い黄色のセパレートでのダンス。
手足が長くスタイルがいいので、ターンの部分などはダイナミックな感じもしてよく映える。
その後、本舞台上に置かれているついたての裏で着替え。着替えの最中に、ときどき手だけや脚だけを見せてコミカルな感じを演出していた。また、そのあと登場してからも靴を両手に持ってうさぎの耳にしてみたりとなかなか楽しい。
ベッドはすばらしいスタイルもあいまってキレイである。
また、ステージのフィニッシュのとき、本舞台に立った姿を本舞台の奥からの照明だけを明るくして完全な逆光状態にしていてシルエットを浮かび上がらせていたが、非常にキレイであった(今日最高の照明効果のような気がした)。

佐藤晃子さん
ほとんどすました表情だったが、時折見せる笑顔は魅力的である。
曲にもよくのっていて楽しい感じのステージだったように思う。

素人ステージ
有料タッチ。
1回目はタッチを希望するお客さんが少なかったせいか、時間が余りぎみだったようで、一部の方々がステージでのダンスを披露していた。腰をくねらせるシンプルな振りであったが、堂にいっていてノリがよかった。

川村美沙さん
野球やサッカーの上着に短いスカートを着てのダンス。
この踊り子さんの表情や踊る姿を見ていると何かホッとする。ほんわかした感じのほほえましいステージである。

綾瀬ナナさん
ダンスでのステップやターンのキレのよさはピカイチである。また、底抜けに明るい表情は見る側をハッピーな気持ちにさせる。
後半はピンクのビーチチェアに座ってのオナベッド。最初、ボクの妹がしているような感じがして(実際には妹はいないが)ボク的にはなんともいえない感じがしていたが、その演技を見ているとグッと来て目が離せなくなってしまった。
その後のエンディングのパートでは曲調もあいまって、静粛でかつ透明感のあるステージに仕上がっていた。
この踊り子さんは音色やリズムに特徴のある曲をよく使うようで、今回もそれを楽しみにしていたが、ベッドの最後の曲とポラ曲(笑)はボク的にヒットである。

七海さやかさん
この踊り子さんの素直な性格が、そこかしこに見えるようなステージだと思う。もちろん、会って話したわけではないので性格については知らないのだが、そういうところが滲み出しているような感じを受けた。

雅麗華さん
白の振り袖での日舞で始まる。
しかし、何ということか。最初から劇場内を圧倒されるような雰囲気にガラリと変えてしまう。ボクの中に出来上がっていた日舞の固定観念を打ち砕くような激しい舞い。気迫がビンビン伝わってくる。
そして、ベッドの始め、本舞台の中央で立つ姿を見ると、ゾクソクするような感覚に襲われた。単に綺麗というだけでない、何か神々しさのようなものを感じる。
東寺のステージの大きさも飲み込んでしまうような圧倒的な存在感を見せ付けた、そんな感じのするステージだった。

DX東寺での観劇について
この劇場でのお勧めの観劇場所は、ボク的には盆の手前でステージを正面から見る位置で、できれば立って。
ベッド時の本舞台の照明はなかなか効果的と思える場面が多々あるのだが、盆と本舞台が離れているので、踊り子さんが盆にいるときの本舞台の照明が目に入るようにするにはやはり正面近くしかない。それに、斜め上からの照明が星型に盆上を照らすことがあるのだが、座っていたら多分星型は見えないだろう(苦笑)。

Report No.48

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1999年12月10日(金)晃生ショー劇場

香盤は12/1と同じ。3回目の4から4回目の5まで観劇。

初音風花さん
カウボーイハット。
確かに振り自体はまだ上達する余地は残しているが、表情は何も言うことはなくスバラシイ。
ダンスはキラキラとにこやかに、ベッドはしっとりと。

河村紀香さん
赤い衣装。
ダンスはふんわりとノリがよく楽しくなる。
ベッドは前半のオナから、後半にはアップテンポな曲を使って、少しずつ盛り上げていく感じがする。また、この部分にはカッコよさも感じる。

虹歩さん
ピンクのビキニに背中に羽の衣装。今日は初日に拝見したときより、もっとスバラシかったような気がする。
まずダンス1曲目、かわいく伸びやかである。2曲目はアップテンポになりノリがよくなる。
そして、ベッド。表情といい、手の使い方といい、スバラシイ。特にしっとりとせつない感じの表情を見ていると、自然と感情移入していまいたくなる。特に最終曲では、曲調もあいまって胸が締め付けられそうになった。そして、ベッドの終わりに盆から本舞台に帰っていくときには、ホントに遠くに去っていってしまいそうな気がして、「いかないで〜っ!!」って叫びそうになった。(心の中では叫んでいた(^^; )。
今日はハッキリ言って、この踊り子さんにホレた。

結城エレナさん
白と緑のドレス。
(ボクの感覚で言うと)端正な顔立ちの踊り子さん。この踊り子さんの表情は、ベッドでよりしっくりする感じがする。また、ベッドでの決めのポーズを一生懸命になっている姿を拝見すると、心が暖まる。

Report No.49

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1999年12月11日(土)ナニワミュージック

1.雅麗華さん
2.川口真湖さん
3.高城さやかさん
4.夏希由圭さん
5.吉野サリーさん
6.憂木瞳さん

最初から3回目の1まで観劇。

この日は、久々のナニワだったが、大盛況であった。1回目のフィナーレでは、客席のまわりには立ち見がビッシリ、しかも最後列後ろには3列もの人が立っている。中に入れない人もいるようであった。ボクは3回目の1までいたが、そのときでも最後列後ろの立ち見は2列。とにかく物凄かった。
それと、小さ目の会場のせいか非常に近くで踊り子さんを見ている感じがしたし、照明もなかなかだったと思う。

雅麗華さん
「ロボット」。
白地にピンクの花をあしらったドレス。オルゴールの人形。2周、まさにオルゴールの人形のようにまわってから、ワルツを踊り出す。
次は、黒と金の衣装に着替えて、機械仕掛けの人形。(多分10年以上前あたりからよく見るようになったストリート系ダンスの振りをベースにして)カクカクと動く様を表している。

(始めからダンス部分を通して、表情は何一つ変えない。完全に人形になりきっている。それを見ると鬼気迫る感じがしてゾクゾクする。)

その後中間部を経て、ベッド。フィナーレに向けて、陰の部分の感情があふれ、体を打ち震わせ、最後には力尽きて倒れる。

(目頭が熱くなる場面だ)

オープンでは、ついさっきまで見せていた雰囲気とはうってかわって、ステキな笑顔を見せる。あまりにステキすぎる。

ボクは、このステージを理解しているわけではないが、人間の内面をえぐるようなテーマとストーリを持っていると思う。人間をあこがれたオルゴールの人形が、動くことを与えられ、次第に人間になっていくが、人間として生きていくことの難しさ、哀れさに打ちのめされる、というような。
そして、今、この時期に見ることができて本当によかったと自分で思う。多分、もっと早い時期に見ていたら、多分ここまでこのステージについて感じることはできなかっただろう。

川口真湖さん
黒のボンデージ系の衣装。美しい中にハードな感じもよく表している。

高城さやかさん
この踊り子さんはいろいろと凝った趣向のステージを見せてくれる。
今日はメリー・クリスマス。
ステージ上にクリスマス・ツリーと今流行のクリスマスグッズを持ち込み、などその徹底ぶりがわかる。
途中、かわいいスパイになった後、美しいベッド。とにかく楽しいステージだった。
但し、1回目は本人の「最悪」の言葉にも現れていたが、クリスマスツリーなどの小道具が多すぎて少しトラブっていた。ただ、それもライブであるが故。トラブルがスパイスのように効いていて、これもまたよかったと思う。

夏希由圭さん
白い生地に金の装飾のドレスでのダンス。
少し手足の長さが災いしてか多少キレを欠くのが気になったが、キリリとした雰囲気がよくでていたと思う。
しかし、ベッドはそれを補って余りある。
徐々に内にこめた情熱があふれてきて、最後のブリッジで最高潮に達する。しかし、情感を爆発させるのではなく、逆に押し殺そうとしたが、それがかなわずにどうしようもなくなってあふれてしまったような感じを受けた。

こんなに狂おしいほどの情熱の表現。思わず胸がつまり、目に涙が滲んだ。

この踊り子さんはつい最近DXFで拝見したが、そのときはこれほどの感じることができなかった。また、拝見できて、本当によかったと思う。

吉野サリーさん
黒いシースルー生地を使ったアラビア風の衣装。ステップが軽い感じのダンス。この踊り子さんのボーイッシュな感じとよくマッチするような気がする。
ベッドも見ていて心が和む感じがした。
そして、オープンではいつものサービス。この踊り子さんの気さくなところがよく現れて、楽しい雰囲気になっていた。

憂木瞳さん
キレイなお姉さんになったなという印象。特に斜め横から見るお顔が色っぽい。

Report No.50

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1999年12月11日(土)大阪東洋ショー劇場

1.奥菜ヒカルさん
2.素人ステージ
3.真希しおりさん
4.素人ステージ
5.鈴木麻奈美さん

3回目の5から最後まで観劇。ナニワミュージック後に観劇。

奥菜ヒカルさん
デビューだそうである。ホントに今日がデビューのためか、いっぱいいっぱいって感じがあった。とにかく一生懸命で、オープンのときに膝のすぐ上のモモの部分が赤くなるくらいに叩いていたため、白い肌が赤くなっていたのが印象に残った。
この踊り子さんの魅力の一つは「元気さ」があるように思えた。

鈴木麻奈美さん
カワいく、キレイな踊り子さんである。選曲はまさにこの踊り子さんのために作られたと思えるような曲がちりばめられ、雰囲気がバッチリ決まっている。実にカッコイイ。
それと、今日は特にノリノリな感じである。この踊り子さんの熱烈なファンの方々を中心に、手を突き上げる振りを一緒にしたりして、場内が最高潮に盛り上がっていたように思う。

Report No.51

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1999年12月15日(水)関西ニューアート

1.沢村麻衣子さん
2.川村美沙さん
3.真帆純さん
4.葉摘麻由花さん
5.黒木純さん
6.麻宮ゆいさん

1回目の5から2回目の最後まで観劇。

沢村麻衣子さん
ダンスは花柄のドレス。2曲目はもう少しキレのよさが欲しいところか。
それにしても、笑顔がとてもステキである。なんというか、安らぎを覚える感じがする。
あえて言えば、聖母的な雰囲気を持っていると思う。

川村美沙さん
ベースボールのチアリーダ風の赤いユニフォーム。続いてサッカー。先週、DX東寺で拝見したのと同じステージだった。
この踊り子さんの持つ雰囲気がほのぼのとしているので、こころがなごむ感じがする。

真帆純さん
赤い帽子とドレス。深窓の令嬢もしくは魅惑の未亡人(両者、全然違いますね...(^^; )的な雰囲気のステージ。美人薄命というイメージか。

葉摘麻由花さん
独特のノリで、楽しいダンス。後半は激しいオナベッドであった。

黒木純さん
明るい緑のドレスでのダンス。2曲目は、メイドさんに扮して、かぶりつきのお客さんにハタキをかけるなど、コミカルな動作も交えて、実に楽しい。

麻宮ゆいさん
最初は、白い山高帽(?)と燕尾服。ベッドは黒の皮製のコートを羽織って。
エキゾチックな容姿。そして一瞬一瞬のポーズ、動作が、様になっていて、非常にエロティックである。
また、10月中旬にDX東寺で拝見した「アジア姫」でも感じたが、この踊り子さんのステージは選曲が独特。今日もステージ全体を通して、選曲(とその配列)の妙を楽しんだ。

Report No.52

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1999年12月15日(水)神戸第一劇場

1.二宮ユリさん
2.深津みゆきさん
3.岸かおるさん
4.不明(?)
5.舞華さん
6.月丘雪乃さん

3回目の5から最後まで観劇。

深津みゆきさん
クリスマス。かわいいサンタサンで登場。最初から最後まで笑顔をふりまいて、とてもかわいい。
また、ベッドではかぶりつきのお客さん一人一人によく見えるようにしながらまわっていったり、工夫がよくわかるユニークなステージであった。
サービス精神の旺盛さには、頭が下がる。

岸かおるさん
ふくよかな感じの踊り子さん。ダンスの後半に見せるターンは、気が遠くなるほど何回も回っていた。

舞華さん
「舞々拳」。11月中旬のDX伏見で拝見したときと同じステージ。今日が出し納めらしい。
前半はダイナミックなダンス。ステージがそれほど大きくないため、飛び出してしまわないかと心配になるほど。
1曲目は全体を通してダイナミックなのだが、その中でも緩急をつけて、より弾ける部分が効果的に見えるような感じがする。2曲目はよりテンポが速くなり、キレのよさが増す感じ。
ベッドでは曲調もあいまって、淀んだ空気に身を委ねている感じを受けた。見ている方も、まったりとした空気の中にいる気がして、心の中が静かになる気がした。
改めて間近で拝見すると、スレンダーで手足の長いボディが美しくもあり、カッコよくもある。膝上まで隠れるほどのブーツがこれほど似合うのも、その足の長さ故か。

月丘雪乃さん
この踊り子さんは10月下旬の関西ニューアートで初めて拝見し、その美しさやステージ内容の妖しさに魅力を感じ、また拝見したいと思っていた。
黒とラメの入ったドレスと扇。扇を効果的に使って、優雅に舞う。
後半のベッドでは黒い羽を背負っていた。黒い羽を持った天使、または、カラス?心の奥底にある悪魔的なものの誘惑との葛藤(もしくは誘惑に身を委ねている様)を描いているように思えた(想像しすぎか?)。
ポラの時は、案外気さくな感じがして、個人的に嬉しかった。

Report No.53

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1999年12月17日(金)晃生ショー劇場

1.森田久恵さん
2.渡辺理緒さん
3.素人ステージ
4.巽翔子さん
5.楓里子さん
6.星せいなさん

3回目の5から最後まで観劇。

森田久恵さん
最初は侍、中間部に紫のアラビア風の衣装、そしてベッドは女性の和服姿。
相反するモノの対比、バランスの間で成り立っているように感じた。例えば、静と動、強と弱、そして男と女。
前半は大地の鼓動を思わせる曲調にあうような力強さを感じるが、逆に冷静な心の中が浮き出るような印象がある(そして、今日はどこか「はかない」感じも受けた)。
中間部のダンスは、ダイナミックそのもの。「動」と「強」にあふれている。
ベッドでは静かな曲に反して、芯の強さ、そして熱さのようなものを感じた(それに応じて揺るぎ無い存在感を感じる)。
そして、ブリッジに入ったときの表情を見ていると、自分の中の深層にある何モノか(もしくは、自分以外の何モノか)に突き動かされているような印象さえ、感じた。

渡辺理緒さん
前半は、黒い羽を頭や背中につけて、ワイルドなダンス。今日は、今まで見た中で、最もやわらかい表現だったような気がする。途中、大きくジャンプする場面があるのだが、低い天井ギリギリのところまでジャンプされていたので、見ているこちらがヒヤリとした。
後半のベッドでは、大人の女性の魅力が醸し出される。また、その時のこの踊り子さんの笑顔を見ていると、少年に戻ってあこがれの年上の女性を見ているような気持ちになる。
そして、ブリッジからの起上りは最も好きな部分である。手を使わずに起上り、頭が完全に盆から離れた状態で少し静止し、その後起き上がっていくのだが、最後のフィニッシュのところでゆっくりとさせる。特にゆっくりした部分の表情を見ていると、胸がつまり、息をするのも忘れてしまいそうだ。

巽翔子さん
まったりとした曲を使い、ベッドなどはかなりHな印象がある。

楓里子さん
前半はビートの効いた曲でノリのよいダンス。特に3回目の本舞台でのダンスのときの照明は、四方八方から様々な色の光がふりそそぎ、華やかさがあってよく合っていた。まさにディスコクィーン的。
ベッドではずいぶんと成長したように感じる。例えば、半分寝た姿勢での足の上げ具合も以前より決まっている。
ちょっぴり残念なのは、ベッドの始まりにこの踊り子さんの魅力の一つである(とボクは思っている)ヒップが強調されるような踊りがあるのだが、ブラウスで少し隠れギミになってしまったことか。
それから、今日はデビューの週に拝見したときとメイクが違って、大人の雰囲気を醸し出していた。
また、ポラ等の応対もこの踊り子さんのかわいらしさが出ていて好きである。

星せいなさん
キラキラした表情が魅力の踊り子さんである。
今日は、アラビア風の王女。とにかくビックリしたのは、こんなにしとやかな雰囲気を演じられる踊り子さんだったとは、ということである(9月中旬の関西ニューアートで拝見したときは、ボクの目ができていなかったのか、ここほどは感じなかった)。指先まで神経が行き届き、すばらしい。また、表情もその雰囲気によくマッチしている。

Report No.54

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1999年12月18日(土)DX東寺

1.桜木桃香さん
2.篠宮涼さん
3.素人ステージ「さよならモンロー倶楽部」
4.大沢美樹さん
5.素人ステージ
6.七代目東八千代さん
7.香坂ゆかりさん

最初から2回目の4まで観劇。

桜木桃香さん
10月上旬の九条でこのステージを拝見したが、何のことかよくわからなかった。今日は再挑戦。今日はなんとなく自分なりにイメージがつかめた気がした。
ボクが今日拝見してイメージしたのは、未開の文明、そして神神に捧げる儀式とその中での踊り。
その踊りは、非常に洗練された美しさの中に、荒々しい野生味が感じられた。

篠宮涼さん
スポーティな感じのする踊り子さん。最初は、ベージュのドレスとそれとコーディネイトするような傘を持ってのダンス。
ベッドでもキリリとした感じもあって引き締まった感じがした。足元がたまにぐらつき気味だったのが、少し残念であった。
オープン着は星条旗をあしらったレースクィーン風のピッタリしたワンピースだったが、スタイルがよく脚が長いので、すごくカッコよかった。

大沢美樹さん
かわいい踊り子さんで、デビューとのこと。
白い肌と肉感的なボディで、ベッドのときに体をくねらせたり、なでたりしているところを見ていると、妙に艶かしい感じがした。

七代目 東八千代さん
前半は、白にピンクの模様のついた丈の短いドレスでブリブリな感じになっている。
後半は、女性の落ち着いた表情で美しさを感じさせるベッド。
そのステージぶりは、どう見せればよいのかがわかっている感じがして、よく鍛えられているなというような印象を受けた。そして、世の男性に夢を与えるような典型的な「ストリップダンサー」を見るような感じがした。

香坂ゆかりさん
スレンダーでかわいい踊り子さんである。終始見せる微笑みの表情は魅力的で、特にベッドから起上った時に見せる笑顔はたまらなく男心をくすぐりそうだ。

Report No.55

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1999年12月18日(土)ナニワミュージック

1.雅麗華さん
2.竹内みどりさん
3.藤崎美雨さん
4.高城さやかさん
5.望月しずかさん
6.憂木瞳さん

3回目の1から最後まで観劇。

雅麗華さん
初日拝見した時と同じ「ロボット」。
今日気づいたのは、具体的なモチーフを用いて、わかりやすく演じられているということであった。また、今日は見る場所を変えて拝見したのもあって、前回よくわからなかった部分がより明確に理解できたような気がした。
それと、ベッドの登場部分と盆上(中間より少し前の部分)で多少演じ方を変えていたように思った(気のせいか?)。人形が人間になるという現実にはありえないテーマにおいて、非常に難しい選択の後に今日のこのステージがあるのではないかという気がした。

竹内みどりさん
白のワイシャツにネクタイ、黒のスラックス、そしてつばのある黒い帽子を深くかぶって、口元だけが見える。まさに男装の麗人。動作もピシッとした感じにして、とてもクールでカッコイイ。
一転して、ベッドは女らしさをふんだんに見せていた。赤い照明に照らされたスレンダーなボディは、実に色っぽかった。それはそれは、におい立つように美しく、ため息が出るくらい色っぽかった。

藤崎美雨さん
白いフリルのついた黒い衣装。椅子に座って少し幼い感じで演じる。中間部以降は黒い皮のブラとショートパンツとブーツで、ハードな感じ。
ベッドではステージの最初に見せた幼い感じではなく、大人の女性の魅力があふれていた。幼さと大人の女性の両面の魅力が見事にミックスされたステージだったと思う。

高城さやかさん
今週初日に拝見したクリスマス。但し、ステージの最初の部分は小道具をを変えていた。
ダンスの前半はサンタクロース、後半は黒い帽子、サングラス、コートを羽織ってかわいいスパイ(というか、ギャングなのかな?)。ドタバタな感じで派茶めちゃな楽しさにあふれていた。
後半は一転して、しっとりとしたベッド。やさしさがあふれる表情を見ていると、見ている方も心が落ち着き、やさしい気持ちになれるような気がした。そして「このステージは私からお客さんへのクリスマスプレゼント」と言っているかのようであった。
ホントに最高のクリスマスプレゼントをいただいた。

望月しずかさん
小顔でカワイイ踊り子さん。前半は、白いセパレート(?)の衣装でのダンスは、その曲と振りはまさにこの踊り子さんの雰囲気そのものを表しているように感じる。
ベッドの後半は、一気に雰囲気を変えてダイナミックな曲調になるとともに、振りも劇的な印象に変わった。この部分によって、よりステージが引き締まった感じを受けた。

憂木瞳さん
キレイさ、カワイさ、色っぽさ。この踊り子さんにはいろいろな魅力が感じられる。特に大き目の目に引かれる。

ナニワの照明について
この劇場の盆を照らす明るい目の赤のライトは、特に白い肌の踊り子さんには打ってつけだと思った。特にそれが顕著に出たのが、竹内みどりさんのときだったと思う。多分、かぶりつきで拝見したら、もっとゾクゾクしたに違いない。
また、今日はもしかしたら一人の投光さんがずっと担当されているような気がした。そしてまさに的確と言えるような照明だったと思う。最初から最後まで集中を切らさずにみごとな照明で踊り子さんを引き立てた、その照明ぶりには感服した。

Report No.56

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1999年12月24日(金)奈良スターミュージック

1.美杉和江さん(1回目のみ)
2.彩浪彩さん
3.チナツさん
4.飛鳥麻衣子さん
5.森口ひかりさん
6.麻生祥子さん

1回目の最初から2回目の最後まで観劇。

美杉和江さん
赤系統の生地に模様が書かれたニッカボッカ風のパンツだったように思う。上が黒のタンクトップ。ストリート系のダンスを、しっかり踊ってられた。
後半はベッドの途中から突然タッチへ。タッチは淫らな感じで、大変盛り上がっていた。その盛り上がりぶりを後方の席で笑って見ていたら、かぶりつきに呼び寄せられて、大変貴重な体験をさせてもらった。(あぁ〜っ、ショック!クセになりそう!!(笑))

彩浪彩さん
赤のドレス。ラテン系の曲をバックにピシッと踊られていた。ベッドでは豊満なボディが艶かしかった。
ポラのときのお客さんとの対応などを見ていると、関西風お笑い的な感じがして楽しい。

チナツさん
青いミニスカートのおまわりさん。
ターンがふんだんに入ったダンスで、手の振りなどもダイナミックな感じでカッコイイ。
後半はタッチ。

飛鳥 麻衣子 さん
青のドレス。手には扇。にこやかな表情が魅力の踊り子さんであった。

森口 ひかり さん
「エデン」。11月中旬の八光で拝見したもの。2回目はベッドは、帽子をかぶらず、また、盆の最後にブリッジするなどアレンジされていた。
表情で魅せる踊り子さんだと思う。謎めいた感じがあって、一つ一つの表情(や、その変化)に引き付けられっぱなしである。

麻生 祥子 さん
「チャイナ」。
前半は赤い衣装で、ニコやかな表情でダンス。後半のベッドは、青いロープ(リボン?テープ?)が際立っていて目を引かれる。それを足に絡めるなどする動作がまた印象的であった。
ボクはこの踊り子さんにも特に表情で魅せられている。ダンスのときの笑顔、ベッド出だしのしっとりとした表情、ベッド中の悩ましい表情、ステージ最後の嬉しさあふれる笑顔。その一つ一つがこの踊り子さんの魅力を倍増させる感じがする。

Report No.57

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1999年12月24日(金)DX伏見

1.桜井果穂さん
2.巽翔子さん
3.あずさ美穂さん
4.白川あゆさん
5.千華さん
6.秋山詩織さん
7.桂木真子さん

3回目の最初から最後まで観劇。

桜井果穂さん
小柄で肉感的なボディのかわいい踊り子さん。
前半のダンスでは幼さも感じるが、後半のベッドではそのボディを生かして色っぽさも感じた。

巽翔子さん
先週の晃生と同じステージ。まったりとした曲をバックに、Hなベッドがマッチしていたように思う。

あずさ美穂さん
小柄でスレンダーなかわいい踊り子さん。
最初は手品を披露。その後のダンスも小気味のよい感じで、キッチリ決まっていた。
オープンのときは何やら掛け声をかけていて(曲にかぶさって、何を言っているのかよくわからなかったが(^^;)、元気がよかったのが印象的。

白川あゆさん
最初のダンスは、8月下旬に九条OSで拝見したときと同じ。2曲目は同じだったかどうか忘れてしまったが、ベッドは別の構成。
ステージ最初は手や足を幅広のゴムでステージの両端につながれて登場。白黒のチェックの体にピッタリとしたボディスーツ(?)。金髪のかつらに黒ぶちメガネ。そして、動きは実にコミカル(その動きにつられて、手拍子の調子もくるいがちになる(失笑))。
一度、ステージ上に置いたついたての裏で白黒のチェックのビキニ(または下着)に。その後は、少しコミカルさを押さえて、しっかりとしたダンスにしていた。そして、ベッドでは黒のブーツを履いて、少しハードな印象。
最初はオドケて、最後でしめる、というステージだった。特に最初のオドケた感じはボクにとってはお気に入りである。また、よくシェイプアップされたボディ(特に腹筋)が目に焼き付いた。

千華さん
ダンス&ベッドのあと、花電車。
ダンスやフィナーレ時に感じる「はにかんだ」ところが、ボクにとっては魅力の一つである。
花電車では練習時のエピソードもまじえて楽しいおしゃべり。リンゴを使った出し物やバスクリン液を使った出し物では、特に上達ぶりが感じられた(たいしたものである)。

秋山詩織さん
終始にこやかな表情を見せているが、時折「笑い転げそう」なまでの表情をされるのが印象に残った。
決めのポーズや動作に入る直前が多少くずした姿勢になっているのが気にはなるが、こなれた感じになっているとも思った。髪が長く(しばってなければ、おしりが隠れそう)、それをたくし上げる仕種とかが、ポイントの一つになっているような感じもした。

桂木真子さん
引退興行。
最初は白のドレスに、淡い紫などの花を冠にしたものなどを身につけて登場。優雅なダンスを披露。
2曲目、3曲目は、アップテンポな曲をバックにダンス。ステップ、手の動きなど、非常に洗練されていて、見事に決まっていた。
ベッドでも、しっかりとした動作に加えて、情熱が全身にみなぎっているような感じがして、見ている方も熱くなってくるように思えた。
この踊り子さんのときには、緊張感がグッと上がって劇場全体の空気が引き締まる感じがした。心地よい緊張感が伝わってきて、見ている方も覚醒させられるような感覚を覚えた。また、動作の一つ一つに無駄がなく、指先にまで神経が行き届いた感じがして、非常に洗練されていて、集中度が高い印象を受けた。これほどしっかりしたステージを見せてもらえると、見ていて気持ちがいいものである。

付記
時間が押していたため、桂木さんの4回目のステージ中に終了予定時刻を過ぎてしまったのですが、ドアが2度ほど開けっ放された状態にされてしまったのが非常に残念でした。どうも、場内清掃のためと思われるのですが、その一瞬だけ踊り子さんの表情が曇って、集中がとぎれてしまったように感じました(その後、すぐさま集中を取り戻していたのは、さすがプロと感じましたが)。ステージの最後まで踊り子さんに集中してもらえるような周りの配慮がほしかったです。

Report No.58

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1999年12月29日(水)関西ニューアート

1.小夜子さん
2.蛍さん
3.神崎雪乃さん
4.マダムXさん
5.早乙女宏美さん

某氏の「ホンモノの性表現が見れる」という言葉に誘われ、関西ニューアートに行った。「自分もホンモノを見てみたい」というくらいの軽い気持ちで劇場に向かった。
劇場に入ると、いつもの盛り上がった賑わいはなく、陰うつな空気がながれているような気がした。
ボクは、5香盤の2回目の2人目の途中から最後まで観劇した。

小夜子さんは、自縛&ロウソク。最初は、ムチをステージの端に固定し、それに体に巻き付ける踊り。自分の体が自由にならないもどかしさのようなものが感じられた。後半の回転盆上でのロウソクでは、その悶える様がとても高揚した感じに受け取れた。
とてもキレイでショーアップされたステージだと思った。オープンのときの上気したような感じが、またよかった。

さんは、女王様。経験を感じさせるおしゃべりで観客を引き込んでいくように思った。
あるMさんが怖がっているのを見て、蛍さんが別のお客さんに「SMにおいてもっとも大切なのは?」と聞いた。そのお客さんは「信頼」と即答した。
「そう、SMで最も大切なのは信頼。」
この問答を聞いたとき、今までSMに対して抱いていた固定観念が砕け散ったような気がした。する方もされる方も、お互いの人そのものを見て信頼しあうことこそ重要であり、だからこそ、究極の人間関係のひとつと言えるのだと気づいたような気がした。

神崎雪乃さんは、(SMではない)普通のダンス&ベッド&タッチ。ほっと一息入れながらも、ダンスやベッドでしっかりと踊られているのを見ていると、いつも以上に手拍子や拍手に熱を込めていた。
この踊り子さんのステージだけは、タンバリンやリボンなどでいつもの盛り上がりが感じられた。

マダムXさんは、再び女王様。ライト感覚のSM教室だった。かぶり付きのお客さんの顔を本当に軽くバラムチでたたいてみたり、馬の調教に使うようなムチや相撲の行司さんの持つ軍配のような形のムチで、手の平を(これも軽く)叩いてみたり、お客さんにロウソクを持たせて自分の足に滴らさせてみたり、逆にお客さんの手の甲にロウソクを滴らしてみたりと、SMにあまり興味がない(でも、少しは体験してみてもいいかな)という人にもうってつけのステージだった。ボクも今日は遠くから見ていただけだが、やってもらいたい気がした。

早乙女宏美さんのステージは、(鳥の)サギの精が禁じられている人間との恋をし、地獄に貶められ、最後には切腹するストーリー。ベッドでは(地獄の場面)、かぶりつきのお客さんが踊り子さんにローソクを滴らしたり、ロープを手に持って引き合ったりするなど、お客さんが参加できるステージになっている。

今日は早乙女さんのステージを、2〜4回目の計3回見たが、毎回違った感覚を覚えていた。

2回目は遠目で見ているだけだった。ベッドでは、かぶりつきのお客さんが早乙女さんにロウソクを滴らしす。ただ、それは、普通のロウソクショーとあまり変わらない感覚で見ていた。

3回目は近くに座った。少しの間、早乙女さんの手とボクの手がロープで繋がれた。早乙女さんとボクの間の距離は1m足らず。だが、そこには大きな隔たりがあるように思えた。それが、どうしようも埋められない次元の隔たりのように思えた。ボクは一人の観客にすぎないが、早乙女さんは「表現する人」でもあり「常識では考えづらいものを美、悦楽としている人」でもあり、あえて言えば「悪魔に心を売った人」のようにも思えた。精神的な隔たりが、空間にも埋めようがない溝もしくは壁として現れていたように思えた。

4回目は、更に近くで。そのとき、自分でも驚くほどに順応していった。自分の滴らすロウソクに反応する早乙女さんにはドキッとするほど快感が得られたし、一緒にロウソクを滴らすお客さんのギラついた表情と身悶える早乙女さんの両方を間近で見ていると、今まさにSMを体験しているんだという感覚を覚えた(本当にギラついていたか、ロウソクの炎に照らされてその光の反射でギラギラと見えていただけかは、今となってはわからないが)。

ボクは、このステージで、日常では排除していた(もしくは、排除したい、もしくは排除しなければならないという固定観念に縛られていた)自分自身の潜在意識に潜む陰の部分に光が当てられてしまったような気がした。怖いものに対する興味、あこがれ、そして触れてはいけないものに触れてしまったのではないかと思った。今まで持っていたボクの常識(という怪しく不安定なもの)においては、タブーでしかなかった。
ただ、これはショーである。早乙女さんはこれをあくまで「ショー」として見せているのである。自分の信じる「美」として表現しているのである。「切腹」については自分の中では神聖化されたイメージがあり、「美」とすることは感覚的に納得できる気がした。しかしM性、そしてそれをショーと見せることについて、どうにも理解できなかった。ボクは混乱に陥っていた。

帰宅後、この混乱を静めよう、早乙女さんを理解しようと、早乙女さんホームページを読んだ。しかし、混乱は増すばかりだった。SM、そしてそれを「プレイ」として演じられているということが、まだ、ボクには生理的に受け付ける準備が出来ていなかった。

胸の奥にシコリのようなものを抱えてしまったような気がした。気分が重かった。

(つづく)

Report No.59

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1999年12月30日(木)関西ニューアート

(前日のつづき)

香盤は前日と同じ。

前日に引き続き関西ニューアートに行った。行った時間が遅かったので、4回目のマダムXさんと早乙女宏美さんだけを見た。

前日胸の奥に生まれた重いシコリが気になって、この日は気分も沈んでいた。このままでは新年を重苦しい気分で迎えてしまいそうだという強迫観念がうまれて、居ても立ってもいられなくなった。

「なんとかせねば!」

他の劇場に行って気分をリフレッシュしようとも思ったが、それでは一時的な手当てにしかならない気がした。やはり、ここは再び早乙女さんを見ることで克服するしかないと思った。

4回目の早乙女さんのステージに間に合うように出かけた。関西ニューアートに向かう道程で、思わず胸が高鳴っている自分に気が付いた。久しぶりの感覚である。

やはり、ボクの心も体も、これを望んでいたようだ。

場内に入ったときは、ちょうどマダムXさんのステージが始まったところで、ステージ上にはすでにMさんが登っていた。入場してすぐにステージから遠い席についたが、かぶりつきに座り直した。SM教室で少しM気分を味わってみたいと思ったのだ。ボクの胸は高鳴り、思わず笑みがこぼれていたようだ。それを見ていたマダムXさんは、何かボクに興味を示したようだった。ただ、もうすでにMさんがステージ上にいたし、入場していきなりってわけにもいかないと判断したのか、かぶりつきのお客さんを相手にするときだけ、「ニコニコしてるね」とか「あなたは、本当はSMが好きなのよ」といった言葉をかけられただけに終わったが。

さて、どうやら時間が押し気味だったようで、ムチを受けることはできなかったが、ロウソクを体験することができた。
手の甲に滴らされた瞬間のロウソクは、まるで血のように赤かった。それが、ドロッと僕の手の甲に広がった。熱かった。顔をしかめざるをえなかった。だが、ふとマダムXさんの「やさしさ」が感じられた気がして、不思議と安心できた。それが快感でもあった。もしかしたらこれがMの気分なのかもしれないと思った。

今でも自分が真のMだとは思っていないのだが、「恐いもの見たさ」を満足したという意味では、とても興味深い体験だった。

さて、マダムXさんのステージが終わり、早乙女宏美さんのステージが始まった。

やはり、かぶりつきで見ていた。ベッドのときは、先日と同じように、ボクは再びロープで早乙女さんと結ばれた。しかし、早乙女さんとの距離は前日ほどには感じられなかった。ボクの目の前で全裸の女性が滴らされるロウソクの熱さに快感を覚えながら悶えている。自分自身のM性という感覚で感じる快感に浸っているのがわかった気がした。
そして、これはまぎれもないショーであった。この日はそのことを、自分でも理解できた気がした。
自縛から逆さ釣りするところの高揚感、ラストの切腹での緊張感と美しさ、真剣さ。早乙女さんの演じたいものが凝縮されたようなステージだと思った。

切腹でステージが終了した後の「遅くまでありがとうございました。よいお年をお迎えください。」(言葉は違っているかもしれないが、おっしゃっている内容はこの通りだった)という挨拶には、冷静さが感じられたのが印象的だった。

どうやらボクは、SMは人間関係のひとつであり、これらのステージはその人間関係を体験する場であったり、踊り子さんの感じているS性、M性を美としてそれぞれに表現する「ショー」なんだと、心から受け入れることができたようだ。
ステージが終わって帰り道、胸のシコリが小さくなっているのが感じられた。気分も軽かった。本当に見に来てよかった。

(おわり)

Report No.60

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