■ 防音(遮音)シートと合板、ロックウールを使用して防音室を試作しました。
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試験用防音室
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遮音シートと合板、ロックウールを使用して市販の防音室と同程度の防音性を得られるか試みました。
結果としては、問題はあるものの、充分な防音性能を出す事ができました。
※低音から中音域は、市販の防音室を上回ります。
防音(遮音)シートは、 1枚としての防音性能はそれ程高くありませんが、他の材料と組み合わせ、防音(遮音)シートを重ねる事で市販の防音室と同等以上の性能を得る事ができます。
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■ 使用材料
● 防音(遮音)シート: 11m
● ラワン合板: 180cm×90cm×厚さ12ミリ[ 2枚 ]
● 杉角棒: 4cm×3cm×180cm [ 2本 ]
● ロックウール: 約2kg
● 新聞紙: 約1kg -
測定結果のグラフ
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周波数
[Hz]125
Hz
[低音]250
Hz
[低音]500
Hz
[中音]1000
Hz
[高音]2000
Hz
[高音]防音性能
[dB]39dB 43dB 49dB 53dB 40dB ※試験用防音室に於ける2000Hz以上の防音性の下がりは、開口部の小さなスキマからの音漏れによるものです。
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■ この防音室の問題点
この防音室の仕様 を 2畳サイズに大きくすると総重量が850kgになり、一般住宅の床の耐力荷重をオーバーしてしまいます。さらに演奏機材、人間の重さを足すと2畳の広さに1トン近くの荷重がかかる事になり、床が抜けるおそれがあります。
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■ 対処方法として
● 合板の厚さを12mmから9mmに変更する。
● 防音(遮音)シートの枚数を減らす。
● 2畳サイズでなく、1畳サイズにする(底面に2畳のパネル設置)。等がありますが、
防音性能が低下し、狭くなります。
また、防音性を高める為には密閉性を高めなければなりませんが、
密閉性を高め過ぎると酸欠の恐れがありますので、防音換気扇の設置も必要となります。
■その他の考慮する点:
防音室からの音は、固体音として床に伝わります。
この固体音の伝達を防振ゴムなどの防振材で低減する必要があります。