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不思議ですね。「萩原朔太郎」の亡霊に登場する岡部警部に、光彦との共通点は見い出せませんでした。

それに容貌等の記述がほとんどありません。そのことを書く前に、「死者の木霊」に戻って検証を進めることにいたします。

「死者の木霊」で登場した岡部警部は30歳だと明言してます。「ヘえ、警部も30ですかい。タケさんもたしか30だったよなあ。・・・」岡部警部補も竹村巡査部長も同じ年の設定であります。

が、「萩原朔太郎」の亡霊では、「前島は岡部より5、6歳は年長で、40を越えたかどうかという感じだが・・・」とありますから、岡部は34、5歳になるかと思います。

光彦よりは、2〜3歳上の設定ですね。

センセは、「後鳥羽伝説殺人事件」で光彦を登場させましたが、ちょっと変化をつけただけで、刑事ものを書く姿勢に変わりなかったことになります。つまり、野上、竹村とは対照的な岡部を主役の座に据えただけのようです。

発行年が「後鳥羽・・・」(1982.02.10)、「萩原・・・」(1982.4.30)ですから同じ時期に構想を練っていたということなんですね。

では、いつから岡部、光彦のイメージが重なってきたのでしょうか?

しかし。後々のために、退屈な作業となりますが、「死者の木霊」と「萩原朔太郎」の亡霊での岡部の人物像をいま一度検証しておく必要があります。

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