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(とりあえずの結論)

これから、書くのはいままで、「岡部作品」を検証し、「倉敷殺人事件」で私が抱いた印象「これは、まさに浅見光彦刑事編!」についての一応の結論であります。

いままで、一連の「岡部作品」を検証し、分かったことは岡部、光彦は容姿、服装、人格もまったく別であるということです。

センセが「追分殺人事件」(角川文庫)の解説のためのまえがきで次のように書いてます。

「岡部がなぜ近頃、ちっとも登場しないのか、それには浅見光彦の存在があります。お気づきかもしれませんが、岡部と浅見はどことなく共通したイメージがあるのです。いや、それぞれ独自のキャラクターで描いてはいますが、たとえば竹村と浅見を比較した場合には、はっきりした差異が読み取れるのに対して、岡部と浅見とには明確な落差は作りにくい。」

岡部も光彦も活躍の場は違うけどセンセの分身ともいえる名探偵なんですよ!

天賦の才ともいうべき驚くべき洞察力、突然閃く意外な構想、推理を楽しむ好奇心、人を引きつけてやまない不思議な魅力。

ストーリーもこの名探偵の奇抜ともいえる着想から、バラバラなものが一本の線になり、急転直下一気に解決するんです。

私が、「倉敷殺人事件」で抱いた印象「これは、まさに浅見光彦刑事編!」というのは、まったく見当違いの印象ではなかったことが、お分かりいただけたと思います。

しかし、これは岡部ファンには、到底納得いただける結論ではありません。

なぜなら、このことは私が検証するまでもなく、既に分かっていたことだからです。やっと、出発点に立っただけのことです。

それでは、「岡部作品」の魅力とはいかなるものなのでしょうか?

浅見シリーズとの決定的な差異は?

そのことを検証するためには、いままでとは別なアプローチが必要となります。つまり、作品を読んで印象に残った部分を拾い読みするということでは、結論を導き出すことはできないのであります。

その方法とは?

もう一度、「岡部作品」をじっくり読んで考えてみたいと思ってます。

そのために少し、時間をいただきます。

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